戸籍は3種類。最後の行に書いてあります。

「戸籍」は3種類あります。

①戸籍事項証明書(戸籍謄本)、②改製原戸籍、③除籍謄本です。戸籍の一番最後にどの戸籍かは書いてありますので、読みとって下さい。

戸籍事項証明書(戸籍謄本)

現在生きている戸籍です。

「生きている」というのは、現在生きている人が載っている戸籍という意味です。

筆頭者が死亡していても、1人でも生きている人が載っていれば、それは生きている戸籍です。

「戸籍事項証明書」はコンピュータ化された横書きの戸籍を指します。

 コンピュータ化される前の戸籍は「戸籍謄本」と言いました。

 戸籍謄本は、手書きまたは和文タイプで書き足していく方式でした。結婚で除籍した子が離婚して元の戸籍に戻った場合などは、また新たに同一人物が入籍して欄が新しく継ぎ足されていたりしました。

 現在の戸籍は、ほとんどコンピュータ化されています。

 政令指定都市は作業量が多かったせいか、コンピュータ化は少し遅かったですね。

改製原戸籍

 戸籍のフォーマットが変わったために、閉じられた戸籍をいいます。

 主なものは平成6年のコンピュータ化する改製(平成6年法務省令第51号附則第2条第1項)、昭和32年の戸籍法改正(法改正は昭和23年)による戸主制から夫婦+子の現在の形への改製(昭和32年法務省令第27号)です。

 明治、大正と何度か戸籍のフォーマットの改製がありましたが、戸籍をたどるとき、ほぼ毎回目にするのは現在に近い平成6年と昭和32年の改製です。

 原戸籍(げんこせき)は現在戸籍とまぎらわしいので、業界では「はらこせき」と呼びならわします。

除籍謄本

 本籍地を他の市区町村に移した(転籍)とき、または戸籍に載っている人が全員除かれたときにはその戸籍を閉じます。

 戸籍から除かれる理由は、結婚や養子縁組で他の戸籍に移った、死亡、などです。

次の戸籍に除かれた人は反映されない

 さきにも触れたように、改製原戸籍は内容が変わったわけではなくフォーマットが変わっただけです。

 ただ、改製原戸籍のなかで除かれた人は、新しい戸籍には載りません。

 新しい戸籍と中身が変わらないからと改製原戸籍をとるのを端折ってしまうと、相続人を落としてしまうことになります。

ルールさえわかれば、あとは落ち着いて戸籍を読みこんでいくだけです。

法務省の「戸籍ABC」も参照みてください。情報は出所に近いところからとると安心ですよね。

さて、今日も書面をつくりましょう。