私は戸籍をたどる作業は好きです
「戸籍をたどる」とは、ターゲットとなる人の戸籍の記載をつなげていく作業です。
具体的には「戸籍がカバーしている期間」、「ターゲットとなる人がその戸籍に入っている期間」を確認していきます。
戸籍がカバーしている時期はいつからいつか
戸籍は筆頭者+配偶者+子の家族1セットで編成されます。
戦前は戸主とのその家族で1セットです。
この1セットの戸籍がいつつくられて、閉じられた戸籍ならいつ閉じられたかを確認し、この戸籍がカバーしている期間を把握します。
どこを見るかというと、本籍地の下の欄(縦書き時代の戸籍なら左側)の戸籍事項欄で確認します。
戸籍事項欄の結婚、転籍(他の市区町村から本籍地を移した)などの理由で戸籍を編製(新しくつくった)した年月日と、戸籍に搭載された者が全員いなくなったときや転籍、戸籍のフォーマットが変わったときなどで除籍(戸籍を閉じる)された年月日がわかります。
戦前の戸籍の場合は、戸主欄から戸籍編製の理由とその年月日及び除籍された年月日を読みとります。
ターゲットとなる人はその戸籍にいつからいつまで載っているか
戸籍に記載されている人は、全員いつ入籍(出生や結婚、養子縁組など)し、いつ除籍(結婚で別戸籍へ、離縁、死亡など)したか理由が書いてあります。
入籍する前・除籍した後の戸籍の本籍地が理由と共に記載されていますので、そこから次の戸籍を、続けて申請していくのです。
入籍の時期・除籍の時期をぴったりあわせて戸籍をつなげていきます。
わかりにくいケース
まれに、同じような場所で転籍をくりかえす人がいます。
具体的に言うと、出生地から新天地に転籍して、また出生地に帰ってきて次の場所に転籍したりするケースです。
私はこのケースで何回か見落として、後であわてたことがありました。落ち着いてよーく確認しないと入籍・除籍の時期がきちんとつながらないのです。
どこまでたどるのか
相続の場合なら、ターゲットの人が子供がいる場合はその人の出生までです。
子供がいないときは父母の出生または子供がつくれない年齢までです。兄弟姉妹が相続人になる(第三順位の相続人)場合は半血(片方の親が同じ)の兄弟姉妹がいるかどうか確認しなければからないからとるべき戸籍が増えるのです。
個別に考えると違うケースもありますが、今回は大まかすぎる説明でご容赦ください。
さて、今日も書面をつくりましょうか。