原著をあたって鬼太郎の出自を確認しました

「妖怪に人権はあるか」のブログには弁護士の会話をさしはさんでいるので、一応許諾を得た方がいいかと弁護士に読んでもらいました。

 「…これ読んで気になったことがあるんだけど」

 「なんでしょう」

 「本当に鬼太郎は人間と妖怪のハーフなの?ウラとれてるの?」

気になったのはそこですか。

情報が出所を確認せよ

 ウィキペディアで事実関係を確かめたので大丈夫だと考えていましたが、心配になり確認をとることにしました。

 講談社HPにて、墓場鬼太郎第1巻『鬼太郎誕生』を試し読みし、YouTubeで東映アニメーション『墓場鬼太郎第1話 鬼太郎誕生』を観ました。 

 その結果、事実関係に誤認があることが判明しました。

 鬼太郎の父と母は幽霊族(人間よりも前から存在している種族)の最後の生き残り、という設定でした。つまり、鬼太郎は人間と妖怪のハーフでなく妖怪100%でした。ここに、お詫びして訂正いたします。

 このような勘違いというか思い込みが生じたのは、ねずみ男と猫娘が「人間と妖怪の間に生まれた半妖怪」という設定(作品上では明らかではない)があったから、混同したのだと思われます。

 もう一度ウィキペディアを読み返したら、確かにそう書いてありました。

原著をあたれ

 相続事件でも似たようなことはよくあります。戸籍を確認してみると、相続人の方から聞いていない法定相続人がでてくる場合です。幼い頃に養子にでた兄弟とか離婚した婚家に残してきた子供とか、戸籍調査の結果、相続人の知らない親族がでてくることは「相続あるある」です。

 ですから、仕事上、「依頼者の話はまるごと信じない。確たる証拠を自分の目で見ないと信じない」と決めています。

 情報は出所に直接、あるいは官公署など公的な、間違ってもウソ情報をだせないところから収集しないと、確実性がとれません。

 私も、仕事ではネットから多くの情報を拾って役立てています。仕事である以上、あいまいな情報は使えませんから、できるだけ役所の統計資料、裁判所自体のサイト、大学、業界団体など出所に近い川上の情報を採用することを心がけています。

 大学のゼミの指導教授も「原著をあたれ」と言っておられました。文献の引用をそのままにしないで、自分で原著を確認せよと。先生の教えは30年経ってもこうして役に立っています。岡野先生、良いご指導をありがとうございました。

 さて、今日も書面をつくりましょうか。